トライアルが中止になり、試合本番も順延に次ぐ順延…。正直、今日はもうキャンセルになるかもな、と思いながら情報をチェックしていた。1時間順延したところで、取り敢えず風が少し落ち着き、1本勝負を何とか成立させた試合となった。

飛び出し付近でかなり強い風が絶えず吹いており、フライト序盤でバランスを崩して、そこで高度を下げながらも、後半に向かい風をもらいなんとか距離を伸ばすというジャンプが多かったように思う。この時に、下の風が無ければどうしようもない。ペテル・プレフツや中村直幹などはどうしようもなかったと思う。

逆に恩恵を受けたのは、優勝したラニセック、2位のリンヴィークだった。上の風で落とされずに、下の風のおいしいところをそのままもらえた感じ。リンヴィークに至っては148mのヒルレコードを記録した。まぁこの2人は予選も良かったので、公平な条件でもシングルの可能性もあったと思うが。

陵侑やクバツキはかなり悪い条件で飛んだと思うが、それでもここまで伸ばしたのはさすがというところだと思う。

クバツキは最終戦の結果で佐藤幸椰を逆転して、2度目の夏の王者に輝いた。佐藤幸椰にとっては残念だったが、冬に活躍を期待させるような、成績を残せたと思う。

同じように夏の内容を見て中団勢からの躍進を期待するのが、ウォルネーとアシェンバルド。ウォルネーはここで本当に良いジャンプをしていた。方向性としては、クラフトやザイツに近いものを感じる。冬になれば、より力を発揮しそう。アシェンバルドはここでは、振るわなかったが、この夏に随所に見せたパフォーマンスに嘘はないはずだ。

長くなりそうなので、一旦この辺で。冬シーズンまで少しあるので、簡単に夏のまとめを近日中にアップしようと思う。あれこれ考えながら、冬の開幕を楽しみに待つとしよう。